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年収の壁をわかりやすく。
税金と社会保険は別物と知れば迷わない

公開: 文: 波音(Namine) 約6分で読めます

パートやアルバイトで働くとき、必ず話題になるのが「年収の壁」です。103万円、106万円、130万円、160万円、178万円。数字が多すぎて、どれが自分に関係するのかが分かりにくくなっています。

混乱の原因は、性質のちがう2種類の壁が、ごちゃ混ぜに語られていることです。ここを切り分けると、一気に見通しが良くなります。

いちばん大事なこと:壁は2種類ある

年収の壁は、次の2つに分けて考えてください。

  1. 税金の壁(所得税・住民税):超えても、税金が少しかかるだけ
  2. 社会保険の壁(健康保険・年金):超えると、保険料の負担が一気に増える

手取りへの影響が大きいのは、圧倒的に2の社会保険の壁です。税金の壁は超えても、いきなり手取りが大きく減ることはありません。ここを知らずに「103万円を超えたら大損」と思い込んでいる人は多いです。

税金の壁:大きく引き上げられた

以前は「103万円の壁」が有名でしたが、税制改正で大きく変わりました。

時期所得税がかからない給与収入の目安
改正前103万円
2025年(令和7年)分160万円
2026年(令和8年)分178万円

2026年分は、基礎控除と給与所得控除の特例を合わせて178万円までが目安になります(この特例は期限つきの措置とされています)。住民税の非課税ラインも、あわせて引き上げられています。

つまり、税金だけで見れば、以前よりかなり働きやすくなりました。

社会保険の壁:こちらが本丸

一方、社会保険の壁は別の制度です。超えると自分で健康保険料・年金保険料を負担することになり、手取りが目に見えて減ります。

  • 106万円の壁:勤務先の規模など一定の条件を満たすと、社会保険に加入する(2026年10月に廃止)
  • 130万円の壁:扶養から外れ、自分で社会保険に加入する

2026年10月、106万円の壁はなくなります

ここは、いま働き方を決める人がいちばん影響を受ける部分です。

年金制度改正法により、2026年10月に「賃金要件」(月額8.8万円以上=年収にしておよそ106万円)が撤廃されます。つまり、106万円という金額の線引きそのものがなくなります。

かわりに主な基準として残るのが、週の所定労働時間20時間以上です。これからは「いくら稼いだか」ではなく「週に何時間働いているか」で判断されることになります。時給が上がっても加入条件が変わらない、という点は覚えておいてください。

もうひとつ、勤務先の従業員数による「企業規模要件」も、2027年10月以降に段階的になくなります。今は小さい会社で対象外の人も、いずれ対象になります。この改正で、新たに約200万人が加入する見込みとされています。

自分が対象になるかの確認方法や、手取りがいくら減るのかは106万円の壁が2026年10月に撤廃。何がどう変わるかに分けてまとめました。

130万円のほうも、判定方法が労働契約の内容をもとにする形に変わってきています。自分がどの条件に当てはまるかは、勤務先に確認するのが確実です。

結局、どう考えればいい?

働き方を決めるときの考え方は、シンプルです。

  • 扶養の範囲で抑えたいなら、意識するのは税金より社会保険の壁(2026年10月以降は年収より労働時間)
  • 壁を超えて働くなら、中途半端に超えず、保険料の負担を上回るまでしっかり働く
  • 手取りが一時的に減っても、厚生年金に入ると将来の年金は増える

「損か得か」は目先の手取りだけでは決まりません。将来の年金や、働きがい、キャリアも含めて考えると、答えが変わることもあります。

よくある質問(FAQ)

103万円の壁はなくなったの?

所得税がかからない上限としての103万円は、改正で引き上げられました(2025年分は160万円、2026年分は178万円が目安)。ただし社会保険の壁は別に残っているので、「壁がなくなった」わけではありません。

結局、いくらまで働くのがいい?

一律の正解はありません。扶養内に収めたいなら社会保険の条件(勤務先の規模・労働時間など)を勤務先に確認するのが先決です。超えて働くなら、保険料負担を上回る収入を目指すほうが、結果的に手取りは増えます。

社会保険に入ると損?

手取りは一時的に減りますが、将来受け取る厚生年金が増え、傷病手当金などの保障も手厚くなります。目先の手取りだけで判断せず、長い目で見ることをおすすめします。

まとめ:社会保険の壁を軸に考える

年収の壁は、次のように整理すると迷いません。

  1. 壁は「税金」と「社会保険」の2種類
  2. 税金の壁は引き上げられ、以前より働きやすくなった
  3. 手取りへの影響が大きいのは社会保険の壁
  4. 2026年10月に106万円の壁が廃止され、判断の軸が「年収」から「週20時間以上か」に移る
  5. 企業規模の要件も2027年10月以降に段階的になくなる
  6. 自分の条件は、勤務先に確認するのが確実

金額で調整してきた人ほど、10月以降は基準が変わります。まずは自分の週の所定労働時間と、勤務先の加入条件を確認してください。世帯の手取りをどう配分するかは家計の予算の立て方、副業がある場合は副業の確定申告はいくらから?もあわせてどうぞ。

参考にした情報

※ 本記事は2026年9月時点の情報をもとにした概要です。制度は改正が続いており、適用時期や要件は今後変わる可能性があります。実際の判断は、国税庁・日本年金機構などの公式情報と、勤務先・専門家への確認をお願いします。

このテーマのまとめ AIで家計管理を始める完全ガイド。記録の自動化からChatGPT活用まで AIで家計管理を始めたい人向けの完全ガイド。家計簿の記録を自動化する方法、ChatGPTで支出を分析・相談するやり方、安全に使うための注意点まで、共働き・子育て家庭が無理なく続けられる順番で、我が家の実践を交えてまとめました。

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波音(Namine)

共働き・子育て中の働く親。AIを使った家計管理や副業の実践記録を、等身大でつづっています。難しい専門用語はなるべく使わず、明日から試せる工夫を大切に。

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